スモールシティについて

これすごい難しいことなんですね。その仕事や生活がその土地に密接な人ほど大変かと・・・。

こんにちは、アリロボスです。お休みだがほとんど外出する気がしねぇ・・。なんか天気予報は暑い時期は、今週は→再来週も→今月一杯と暑い日が続くのがどんどん長くなってますし・・。

今、NHKのBS放送で「離郷、そして・・・~中国 史上最大の移住政策」(再放送)を見ているんですが、なかなか来るものがありました。とは言っても、中国の移住計画とかについてどうこうはありません。なかなか日本や欧米諸国では無い強引さもありますが、たしかに農村部の貧困問題や都市部との格差の話はニュースでよく聞きますしね。

私が思ったのは、今後日本の人口が減少が顕著になると、スモールシティの話が出てくることがあると思いますが、実際にその行動に移す際の難しさは、この番組を見て「こんな感じなのかな?」って想像しちゃったことです。日本っていうのは、財産の要素として土地が重いですよね。住宅を購入しても、海外のようにリフォームしたり、修繕していけば、価値が保たれにくいんです。5~10年経ってから建屋自体の価値を調べなおすと「こんなに!?(下がるの)」って感じです。よって、その土地そのもの資産が重要になってくるので、そこに住居が建ってしまえば、おいそれと別の場所へ住み替えるなんてことは出来ない訳です。

スモールシティ、つまりコンパクトシティは、人口減少により密度が低下してしまい、公共やインフラへの支出に対して、収入が追い付かない(税金が取れない)ことへの対策として、人の方を一定のエリアに集めてしまってことです。なるほど、考え方としては合理的に見えますが、じゃあ、それを具体的に動く場合には、色んな問題に直面していくんだなってこの番組を見て思いました。

まず、移住が出来る方。番組では農村部から都市部近郊の村へ移住がありました。その際に移住に係る費用もありますが、移動した先の収入源を獲得していくのが厳しいという内容です。これはその村の識字率(字が書けない、読めない)とかそういった問題もあるんですが、中国のお国柄なのか移住した後で仕事とか探してましたね(ある意味、すげぇ)でも、日本で同じくスモールシティの為に移住したとして、移住した後で仕事を探すなんてのはまず無理です。

自営業やらその土地で農業などをやっている方はそもそも無理ですが、日本の大多数を占めるサラリーマンだって、仕事に合わせて住む場所を決めている場合が多いじゃないですか?勤務地が一緒に移動してくれればよいですが、無理なら逆にそこへ通わなくてはならない。あ、仕事に合わせて住処を選ぶなんてもう前時代的だって言う漸進的な方も、そうゆう話じゃないですよ。全ての人がスーパーマンじゃないので、移住した先で同じ職業をやれないって前提でイメージした方が良いかと。ありえないことですけど、ネットを使って仕事をされている方が、使えない環境になったらどうしますか?って意味です。それだけ重みがあるわけですね。仕事が無い間も食べていかなきゃいけないし・・。

逆に、移住をしなかった方。番組では取り残された方々が孤独と恐怖の心境をかたってました。移住された方の住居は重機でぶっこわす(戻ってこれないように)のはお国柄ですけど(これもすげぇ)、これを日本に置き換えた場合に人がいなくなったエリアで生活するって尋常じゃないです。仮に町に住んでいても一気にサバイバル度があがりますし、犯罪とかも怖くなります。もともとそういった環境で住みたい方は別でしょうけど。そもそも、たった一人でも残すような状況を政治が判断するとも思えないです。実際にそれで国民の一人が路頭に迷うって人が幾人かは出てもしかた無いなんて判断はとても無理でしょう。ということは、望んでそのエリアに住み続ける人は別として、基本そのエリア全ての人が対象になるわけです。全部の要望に対応する、合意を取るってはてしない話ですよね。

最後に土地そのものです。日本の土地の住居はかならずしも安全だけが地価の対象じゃありません。それに心情としても川など水源が近くに合ったりすることを望む傾向もあります。農家の方だったら、田んぼや畑のすぐそばとかね。西日本の豪雨被害があり、土砂崩れが起きた地域とかありますが、土地の所有者によってはハザードマップが出来ることを拒んでいる人もあるそうです。そりゃー、自分の土地が土砂崩れに合いやすいだったり、河川の氾濫で水没しやすいことが分かったら、地価は下がりますからね。オーシャンビューとかも津波のリスクがあるわけですが、どうもその災害によるハザードマップとの関連性をあまり日本の政治や業界は強調したくない気がするんです。家が売れなくなるし、価値も減りますからね。業界も困るし、その支持層を受ける政治家もやりたがらないでしょう。

私自身は人口減少が現実のものになったら、自分が身軽になって、利便さを求めて移住していくしかないと思っています。でも、全ての人がそれに対応するには厳しいのが現実です。だから、この番組を見て、具体的な問題っていうのは国それぞれのやり方は違うでしょうが、人それぞれが思う気持ちってこんな感じなのかなって思いました。厳しいですね。どうしてもスモールシティが必要になるほど人口減少が起きたら、実際に話がすすんでいくかもしれない。でもその時に、人それぞれの住みたい環境への思いの正解がある分、必ずどこかで線引きされてしまう、難しい問題なんですね。